PAVILION 2012 ネオンサイン、音楽、Photo: Kenji Morita
PAVILION 2012 ネオンサイン、音楽、Photo: Kenji Morita
PAVILION 2012 ネオンサイン、音楽、Photo: Kenji Morita
PAVILION 2012 ネオンサイン、音楽、Photo: Kenji Morita
PAVILION 2013 芸術家の骨、ホワイトキューブ、ウィンドウディスプレー、Photo: Takeo Hibino
PAVILION 2013 芸術家の骨、ホワイトキューブ、ウィンドウディスプレー、Photo: Takeo Hibino
PAVILION 2013 芸術家の骨、ホワイトキューブ、ウィンドウディスプレー、Photo: Takeo Hibino
PAVILION 2013 芸術家の骨、ホワイトキューブ、ウィンドウディスプレー、Photo: Takeo Hibino
PAVILION 2013、折鶴、ガラス、ミクストメディア Photo: Kenji Morita
PAVILION 2013、折鶴、ガラス、ミクストメディア Photo: Kenji Morita
PAVILION 2013、折鶴、ガラス、ミクストメディア Photo: Kenji Morita
PAVILION 2013、折鶴、ガラス、ミクストメディア Photo: Kenji Morita
PAVILION (2012、2013)

展示場所のポテンシャルを最大限にいかす、究極のサイトスペシフィックアートのシリーズ。それぞれのスペースが歴史的に抱えているアイコンや生モノをそのまま大げさに展示するのが特徴。タイトルも展示も万博などのコンセプトから採用されている半面、生モノの展示の思考としては、「スーパーラット」や「ともだち」同様、「もの派」の更新や「もののあはれ」の現代への置き換えがベースになっている。タイトルは作品によって違いがなく、どれも「PAVILION」。

「PAVILION」2012
渋谷のファッションビル「PARCO」外壁のネオンサインから「C」と「P」を取り外し、店内のギャラリーに設置したプロジェクト。閉ざされた空間で、クイーンのヒット曲「ウィ・ウィル・ロック・ユー」、カール・オルフのカンタータ『カルミナ・ブラーナ』より「おお、運命の女神よ」、そして「蛍の光」がループして流され、「蛍の光」の流れる間は徐々にネオンが消灯していく。音楽と同期させながらネオンサインを光らせることで、そのスペクタクル性があらためて強調されるという、消費社会で育ったChim↑Pomのセルフポートレート的作品。

「PAVILION」2013
岡本太郎のアトリエ兼住居だった美術館、岡本太郎記念館でのインスタレーション。1970年の大阪万博でのパブリックアート《太陽の塔》で国民的人気を得ている彼の遺骨を、大阪万博の代名詞とも言えるアメリカパビリオンの展示「月の石」に見立てて展示した。天井、壁、床まで白くしたホワイトキューブに設置したウィンドーディスプレーに骨を展示し、ライティングは自然光だけにした。

「PAVILION」2013
「広島!!!!!」展の会場となった旧日本銀行広島支店に近年まで展示されていた、世界中から届けられる無数の折り鶴を使った作品。その量の圧倒的な膨大さと存在意義の甚大さゆえ、市として処理できずに倉庫に溜まり続けている折り鶴を再度、旧日銀に運び込み、高さ7メートルのピラミッド(古墳)型に積み重ね、中をキューブ状にくり抜いて内部から上下前後左右の折り鶴を体験できるようにした。折り鶴が「不燃ゴミ」として蓄積されている所以から、原発事故以降に問題になっている放射性物質との対比などが論じられた。