グループ展

すみっこCRASH☆

2022 3.5 - 2022 4.3

参加作家:青山真也、折元立身、小山渉、友政麻理子、松田修 
ゲスト・キュレーター:蔵屋美香

開廊時間:
火~金|13:00-19:00 土|14:00-18:00 日|12:00-16:00 *最終日4/3(日)は14:00-18:00
休廊日:月・祝
*曜日によって開廊時間が異なりますのでご注意ください。

*日曜日にドキュメンタリーの上映会を行います。詳細はこちら
*土曜日にアーティストトークを開催します。詳細はこちら

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無人島プロダクションでは、設立以来初のゲスト・キュレーターに蔵屋美香(横浜美術館館長)を迎え、3月5日(土)より『すみっこCRASH☆』展を開催いたします。

「2020年から2年以上にわたって続くコロナ禍と、そのさ中に行われた東京オリンピックは、すでにあった社会的な格差を押し広げました。社会のすみっこに生きる人びとは、一層困難な状況に追い込まれました。ある者は長年の住まいを追われ、ある者は仕事を失いました。

しかし、それらの人びとが感情に突き動かされてみずから声を発するとき、そこには大きなエネルギーが生じます。たくましく、しぶとく、新たに自分の領域を作り出し、今日も生き延びようとする人びと。そこにはわたしたちを力づける笑いを見出すことさえできます。

この展覧会は、ときに当事者として、ときにこれらの人びとの声を伝える媒介者として、こうしたエネルギーの発露を捉えた5人のアーティストの作品をご紹介するものです。

そこにはまた、コロナ禍より前からすでにあった同様の問題を扱う2020年以前の作品も含まれます。東日本大震災、エボラ出血熱の感染拡大など、やはり社会の大きな転機にあって制作されたこれら近過去の作品は、コロナ禍という状況のもと、新たな意味を帯びて見えてくることでしょう。

タイトルの「CRASH」は、英語で「ガチャンと大きな音を立ててぶつかる、壊れる」という意味です。しかしまた「CRASH」には、突き進む、鳴り響くなどの意味もあります。すみっこたちが「CRASH」したとき、そこに生まれる新しい力に希望を託し、タイトルの最後に「☆」を付けました。」

2022年3月
ゲスト・キュレーター 蔵屋美香

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【出品作家・出品作品】
青山真也(あおやま・しんや)
映画監督・ドキュメンタリー映像作家。美術家による映像作品の制作に多く携わる。初監督作品「東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート」で東京ドキュメンタリー映画祭2020特別賞を受賞。

出品作:「東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート」2021年
国立競技場建設に伴い立ち退きを迫られた都営住宅の住民たちの姿を、ノーナレーションで追う。上映会および関連資料展示を行う。

©️Shinya Aoyama

折元立身(おりもと・たつみ)
20年以上にわたり母の介護を行い、母を主題とした作品を制作する。主な個展に「折元立身:昔と今」(尾道市立美術館、2018年)、「生きるアート 折元立身」(川崎市市民ミュージアム、2016年)、「Tatsumi Orimoto: Live in Transition」(The Exchange、A Foundation、イギリス、2010年)、「Tatsumi Orimoto」(サンパウロ美術館、2008年)など。第49回ヴェネチア・ビエンナーレ国際芸術展(2001年)をはじめ、国際展にも多数参加。

出品作:〈ガイコツ〉より 2010-2012年
東日本大震災前後、母の介護の合間を縫って描かれた膨大なドローイングのシリーズ〈ガイコツ〉より、その一部を紹介する。


Courtesy of Aoyama Meguro

小山渉(こやま・わたる)
社会と個人の関係のあわいに立ち現れる人間の身体と精神のありようをテーマとして、主に映像作品を制作。主な個展に「心臓が動いている The Heart is Beating」(デカメロン、2021年)、「Untouchable」(北千住BUoY、2019年)など。

出品作:《最期の1分》2020年‐
感情が動いた時に、1分の制限時間の中で、作家がその時点で残したいと考える「最期の言葉」を記録する映像作品。


©︎Wataru Koyama

友政麻理子(ともまさ・まりこ)
コミュニケーションの過程をテーマに映像作品などを制作。主な個展に「窓映画館、カーテンの夢」(アートアクセスあだち 音まち千住の縁「千住・縁レジデンス」、2021年)、「美しい話」(TALION GALLERY、2019年)など。主なプロジェクトに「知らない路地の映画祭」(足立区、2016年‐)。

出品作:《お父さんと食事(ブルキナファソ)》2014年
「食事の間は父と娘の関係になる」というルールで行われるシリーズの一作。互いの言葉をほとんど理解しないまま、ブルキナファソ人の「お父さん」との食事が進行する。


Courtesy of Talion Gallery

松田修(まつだ・おさむ)
社会に潜む問題や現象、風俗をモチーフに、さまざまなメディアを用いて、生や死といった普遍的なテーマを扱う。主な個展に「こんなはずじゃない」(無人島プロダクション、2020年)。主なグループ展に「居場所はどこにある?」(東京藝術大学 大学美術館 陳列館、2021年)。

出品作:《奴隷の椅子》2020年
色褪せた写真の中の女性がぎくしゃくと動き、貧困地域に生まれ育った自身の人生を語り出す。映像インスタレーション。

【その他】
漫画家、暗☆闇香による展覧会公式キャラクターが作品解説を担当する。その他、シークレット出品も用意されている。

協力:
青山|目黒
ARTISTS’ GUILD
KA FACTORY
TALION GALLERY
WHITELIGHT

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アーティスト×キュレータートーク
定員30名(予約優先)
参加費 500円

3/12(土)12:30-13:30 小山渉×蔵屋美香
 トークアーカイブ 

3/19(土)12:30-13:30 友政麻理子×蔵屋美香
 トークアーカイブ 

4/2(土)12:30-13:30 松田修×蔵屋美香
 トークアーカイブ 

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上映会:青山真也監督作品「東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート」
定員30名(予約優先)
鑑賞料金 1500円

3/6(日) 16:30-18:00
3/13(日)16:30-18:00 ※18:00-19:00 アフタートーク:青山真也×蔵屋美香
 トークアーカイブ 
3/20(日)16:30-18:00
3/27(日)16:30-18:00 ※18:00-19:00 アフタートーク:山本唯人(社会学者・キュレーター)×青山真也
4/3(日) 12:00-13:30