アルミニウム、カーボン繊維、ジェットエンジン、その他
空気に乗るスケートボード(with Jet Engine)
エアボードプロジェクトは、Back to the Futureのホバーボードをマジで実現してみよう、というプロジェクトです。反重力装置の代わりに超小型のジェットエンジンを利用しています。地上から数センチホバーリングしながら滑走し、操作は体重移動でのみ行います。Air Boardは、3つの機体が存在します。
一号機 AirBoard α
制作開始は1997年末。機体のみでの安定した垂直浮上をおこなうことがこのバージョンの目的で、何回かの点火実験を行いましたが、設計上の問題が多く、結局本体のみの浮上、試乗は行わなかった。2発のジェットエンジンは、それぞれβ、γに移植された後、本体は廃棄されました。
二号機 AirBoard β
1999年制作。何回かの点火実験を行い、失敗も多かったが数多くのマイナーチェンジの末、最終的には作家を乗せて浮上に成功。(動画にそのシーンがあります。ドイツ:ボンでの展覧会)
エアボードβはあえてホバークラフト的な構造から逸脱しているため浮力がやや弱く、観客を乗せるためには安全上の問題が多かったため、次のγバージョンでは、カヌー+ホバークラフトのような構造に設計変更されました。ただ、デザイン上では八谷が思い描いていたエアボード本来のスタイルに最も近いです。(作家蔵)
三号機 AirBoard γ
最終版のγは実際に観客を乗せることを目的としており、こちらは東京都現代美術館で公開制作され2001年に3月末に完成しました。
今までに熊本市現代美術館、広島市現代美術館で実際に観客を乗せており、体験会などに使われるのは安全性を重視したこのバージョンです。
(東京都現代美術館所蔵)
なお、β、γのカスタムペイントは倉科昌高氏によるものです。