八木良太

MUSIC FOR LAZY SUSAN

2018 9.22 - 2018 10.27

無人島プロダクションでは、八木良太展「MUSIC FOR LAZY SUSAN」を開催いたします。

無人島プロダクションでの約2年ぶりとなる本展では、光と音、知覚と次元など、これまで八木が取り組んできたテーマをさらに発展させた新作群を発表します。
本展のタイトルである「MUSIC FOR LAZY SUSAN」の「Lazy Susan(怠け者のスーザン)」とは、中華料理屋などでよく見かける回転テーブルのことです。スーザンとは20世紀、女性給仕を連想させる名前として使われ、ウェイトレスが仕事をしなくても良い発明品として、このキャッチコピーが付けられたと言われています。

八木は知覚をテーマにした表現の中でも、レコードやろくろ、カセットテープの球体など回転運動をする作品をこれまでにも数多く発表してきました。
それは鑑賞者の様々な知覚感度をゆさぶることで、ものの見方をずらし、知覚の多様性を引き出すのに「回転」運動が最も適した八木手法の一つであることが大きいと考えます。

今回は、 この「Lazy Susan=回転テーブル」を軸として、回転する丸テーブルを会場の中央に配置し、八木が収集してきた土産物の3Dクリスタルオブジェにレーザーを当てて、スキャニングするように音をひろいあげるサウンドアート「Music for Lazy Susan」を中心に会場を構成します。 またもう一つの主要作品「The Spinning Dancer」は、文字通り回転するオブジェで、シルエット錯視を応用し、立体物をあえて平面的に見せることで、錯視効果を立体において再現した作品も展示します。

他には、スピーカーコーンを積み重ねて作り上げたサウンド作品や、ランゲージ・パル※という知育機器をスクラッチマシーンのような楽器へと転換させた作品などを展開します。
このようにもともとその物体がもつ用途を組み替え、さまざまな要素を混ぜ合わせることで視覚・聴覚・平衡感覚や時間感覚などさまざまな知覚の領域を刺激する作品によって本展会場を作り上げます。
※ランゲージ・パル(Language Pal):言語・聴能訓練機器として、失語症の治療の目的として用いられていた機器

八木作品の魅力は、一元的なものの見方に他の角度からの視点を指し示すこと、使用用途が決まっているオブジェたちに別の命を与え、そのことによりその物たちが持つ本質をあらためて提示するところにあります。
聴覚と視覚を刺激する本展を是非ご覧いただき、展示してあるオブジェたちがもともと持っていた性質に加え、八木によって示される新たな視点を獲得していただきたいと思います。

無人島プロダクション