野生 (2019)
ミクストメディア(ロングディルドー、木にアクリル)
179.5 x 4 x 4 cm

「カス」アーティストを自称する松田が、巨匠の作品と勝手にコラボレーションを行う、「ハロープロジェクト」第二弾。バーネット・ニューマンの「野生」を下敷きに制作。バーネットは、「崇高はいま」のテキストに見られるように、造形的にも精神的にも「崇高」な作品を目指していた作家である。

※松田の「ハロープロジェクト」は、既存芸術に対するアイロニカルな制作というよりは、巨匠作品に対して勝手に補足提案するものである。大抵の場合それは、「高尚芸術」と「低俗芸術」の融合を目指しています。つまり、ストイックな精神性を確立しようとした作品に、俗と欲にまみれたアイディアを補足するような実験です。それは、僕の育った近郊で例えれば、パチンコ店などの風俗店が一店もない高級住宅地「芦屋市」に、ギャンブル場や売春街など大人の「醜悪」が詰まった「尼崎市」の文化を追加提案するようなものです。